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新宿を徹底解説 (マップ付き)
2016年8月1日
カテゴリ: OOHメディア探訪記
世界一乗降客数が多い駅としてギネスブックにも載った新宿駅。その数はJRを中心に、東京メトロ・都営地下鉄・京王・小田急を合わせ、1日平均347万人にのぼります。
また、徒歩圏内の西武新宿駅・新宿三丁目駅・新宿西口駅・西新宿駅・都庁前駅を含めると、さらに多くの人が新宿エリアを利用しています。
複数路線が交じり合い、歓楽街や高層ビル群のオフィスの顔も持つので、昼夜にわたり人が絶える事が無い日本屈指の街。地方出身の筆者は、上京当時「新宿を知るには5年間通ってやっと理解できる」と言われたものでしたが、複雑な新宿を理解するのに言われた通り5年の歳月を費やしました。
人が多く、日々新しいものが出来ては消え、その上広い。
一概に新宿と言ってもエリアによっては全く違った特色なので、広告展開をする際は目的に合ったエリア・メディアを選定する必要があります。
「どこに」「何があって」「どういう人が多くて」「どういう場所なのか」 をひも解いていくと、より詳しい広告戦略が立てられるかもしれません。
そんな新宿一帯を探訪してみたいと思います。
新宿を細かく7つのエリアに分けて見ていきましょう。
7つのエリアの特性を解析
①:東口エリア
JRの改札口は地下にあり、地上に出るとまず目に入るのが東口広場とランドマークの「アルタビル」。
アルタビルの象徴「アルタビジョン」は、約600インチ・フルハイビジョン画面で15秒CMの放映が出来ます。
〈かつては、お昼休みにウキウキしていたアルタビル〉
広場やアルタビル前は待合せの滞留が多く、目の前の新宿通りは通行者・交通量ともに多い個所です。
新宿通り沿いの百貨店・商業施設や、歓楽街・歌舞伎町へ向かう人の利用が大多数で外国人観光客の姿も良く見かけますが、オフィスは西口ほど多くありません。
20~40代の割合が高く、男女比はほぼ同等なので、万人向けかつエンターテイメント性の高い展開が好まれます。
〈人も車も多い新宿通り〉
〈モア4番街は展示やイベントで活用する事ができる〉
②:西口エリア
小田急・京王の両百貨店が駅と直結しています。駅前のバスターミナルを超えた先は家電量販店があり、さらにその先には都庁をはじめ高層ビル群が広がっています。
新宿駅から都庁前駅あたりまでは広く地下通路でつながっています。
〈西口改札はオレンジの壁が目印の百貨店から入っていく〉
駅周りは、高層ビル街などで働くビジネスマンが圧倒的に多く、百貨店で買い物をする20~60代の女性の割合も高いです。
駅前は巨大なバスターミナルがあり、路線バスや高速バスが次々に出入りしています。
バスターミナルの先には大型家電量販店があり、大きな買い物袋を持った外国人旅行客も目立ちます。
〈西口の一角は家電量販店の密集エリアとして有名〉
西口改札を出た先の地下道。オフィス街へ向かうスーツ姿の人が多数です。
〈かつてフォークゲリラ集会が行われた西口広場〉
西口地下広場にはイベントコーナーがあり、全国各地の物産展やイベントなどで多く利用されています。
〈イベントコーナー前は道幅が狭いので、人とぶつからないように!〉
③:南口エリア
商業施設「新宿ミライナタワー」や、日本最大の高速バスターミナル「バスタ新宿」が2016年4月にオープンし、駅周辺の通行者の姿も大きく変わった印象です。
従来のビジネス層・タカシマヤへ向かう人と、バスタ新宿から大きなキャリーバッグを持って歩く人が加わり、目の前の甲州街道は高速バスがひっきりなしに走ります。
〈人も車も通行が絶えない南口改札前の甲州街道〉
バスタ新宿側の改札口には、内外にサイネージが設置されており、買い物客・旅行客を狙ったPRをする事ができます。
〈甲州街道改札内・柱部に設置されているデジタルサイネージ(複数面)〉
〈甲州街道改札外・壁面に設置されているデジタルサイネージ(1面)〉
④:東南口エリア
南口同様、駅舎上と改札横に商業施設「ルミネ2」「フラッグス」が並んでいます。「ルミネ2」にはお笑い専門劇場があり、若手芸人さんが呼び込みをしている姿をよく見かけます。
大階段がシンボルで、階段の上下で待ち合わせている人が多い場所で、上記の商業施設や飲食店などへ向かう人若い年代層が多いイメージです。
東口と南口の間なのでエリアとしては広くありませんが、フラッグスビル壁面では大型シート広告や、屋外ビジョン「FLAGS VISION」で15秒CMの放映ができます。
〈左側がルミネ2、右がフラッグス。広場で待ち合わせる姿は昼も夜も多い〉
〈改札前は開けているので、壁面シート広告とFLAGS VISIONは遠方からでも見やすい〉
⑤:新宿三丁目エリア
東京メトロと都営地下鉄の駅で、地上に出るとランドマークでもある「伊勢丹新宿本店」が目に入ります。
新宿駅からは約300mと間近ですが、地下鉄3路線の乗換え駅として、新宿通り・靖国通りと明治通りが交差する交通の要所として、新宿とは変わった顔を持つエリアです。
〈伊勢丹新宿本店がそびえる新宿三丁目交差点〉
新宿三丁目を通る東京メトロ副都心線は、東急東横線・みなとみらい線・西武池袋線・東武東上線と、都営新宿線は京王線と直通運転をしており、遠方からの買い物やビジネス層の利用客が年々増加しています。
百貨店などの買い物客層に向けた展開が、効果的なエリアと言えるでしょう。
〈靖国通りと明治通りが交わる新宿五丁目交差点。人も車も絶えない場所なので、ラッピングバスやアドトラックの展開も人気だ〉
⑥:都庁前エリア
高層ビルのど真ん中にある都営大江戸線・都庁前駅。新宿駅から都庁エリアまでは徒歩10分以上かかる事から、この駅を利用する方は少なくありません。
ビジネス層の姿が大半を占めますが、駅は大江戸線の起点駅なので、乗換えで利用する方が多いのが特徴です。
高層ビルが立ち並ぶ中、屋外広告は皆無なので、最寄りの都庁前駅の広告展開がおススメです。
〈駅入口周辺は高層ビルが立ち並ぶ〉
〈西口のシンボル・東京都庁〉
⑦:西武新宿エリア
西武新宿駅は、新宿駅から400mほど離れており、歌舞伎町の歓楽街や飲み屋街が所狭しと並ぶ西口の大ガード付近に立地しています。
駅舎上はホテルで、宿泊する外国人観光客の姿も多くみられます。
〈新宿プリンスホテルと大ガード〉
西武新宿駅の目の前にある、家電量販店の壁面に設置の大型サイネージ「ユニカビジョン」。3面連動も異なるコンテンツも放映可能です。
騒音の中でもしっかりと聞こえるほどの音声が出せるので、映画の告知、ミュージシャンの映像などでよく使われています。
〈100㎡・3面ハイビジョンで放映できるユニカビジョン〉
新宿三丁目と同様、靖国通りを走行する路線バスのラッピング広告や、アドトラックで注目を集める事ができます。
〈歌舞伎町の入り口〉
〈道路の左が歌舞伎町、右が新宿駅方面〉
まとめ
新宿エリアをふらっと探訪してみましたが、参考になりましたでしょうか? 一口に新宿と言っても、エリアによって全く違う街のように思えるのが新宿の魅力の一つでしょう。
やはり、広告展開の中心は駅メディアですが、一つ一つの場所で接触する絶対数は多く、場所を絞り工夫することでより注目を集める事ができます。
他メディアでは真似できないスケール感は、OOHの魅力だと思います。
新宿エリアを攻めたいとお考えの方は、ぜひご相談ください!
また、どこかの街に出没しまーす。
≪おまけコーナー≫
サムネイルの「新宿の目」は、西口地下通路・スバルビルの壁面にあります。
1969年制作のアクリル製アートで、目頭と瞳の部分が回転するように出来ています。 一見するとちょっと怖いですが、内照式の輝きが美しく、待ち合わせ場所として長く使われています。