京急線 新馬場駅の謎
2016年12月1日
カテゴリ: the 鉄の極み
最近、バイクの免許証が普通自動二輪から大型自動二輪に進化したこうのしんです。
突然ですが、
京急線品川駅から2駅先の「新馬場(しんばんば)駅」。この駅にまつわる謎をご存じでしょうか?
京急線の普通電車は一部を除き、基本的に4両or6両にて運行されていますが、これは首都圏で運行している鉄道会社の中でも非常に少ない車両数です。
4両or6両の普通電車しか停まらない駅なのに、何故か「新馬場駅」だけホームが異様に長いのです。
(階段を上りホームにたどり着いたが、電車はさらに30m先に停車している)
なぜ、これだけの長さなのか、それを紐解くキーポイントが 「新馬場駅」の歴史にありました。
1904年(明治37年)5月8日 – 南馬場駅、北馬場駅 開業
1943年(昭和18年)6月30日 – 北馬場駅休止。
1944年(昭和19年)11月10日 – 北馬場駅廃止。
1946年(昭和21年)10月 – 北馬場駅再開業。
1975年(昭和50年)8月27日 – 北品川駅 ~ 青物横丁駅間の下り線が高架化。下り線のみ先行して両駅を統合して「北馬場・南馬場駅」となる。
1976年(昭和51年)10月15日 – 上り線も高架化。上り線の駅も統合され、同日をもって「新馬場駅」になる
開業当初は地上の駅で、昭和の後半になってから高架駅になりました。
今回のポイントは太字で記した駅名が深く関わってきます。
私の家系は先祖代々、大森・蒲田エリアに住んでいた為、昔の京急沿線について聞いたことがあります。
(駅舎の横は第一京浜東北と山手通りが交差し、真下には目黒川が横切る)
話によると、歴史の通り「南馬場駅」と「北馬場駅」で2駅に分かれていたそうで、
高架化される際に2つの駅を併合し、現在の「新馬場駅」が誕生したとのことです。
そもそも「南馬場駅」「北馬場駅」間は距離が非常に短く、約300m程しかありませんでした。
300mを電車の長さで例えると、東海道線や横須賀線で走っている15両編成の長さとほぼ同じ距離です。
因みに現在は京急線内で駅間の距離が短いのは鮫洲駅~青物横丁駅間で約500m、この距離でも駅から次の駅が見える距離です。
また、他社線では大阪で運行している京阪・土井駅~滝井駅間は、更に短い約400mです。
(鮫洲駅ホームから青物横丁駅の屋根が見える)
話が脱線しましたが、色々と調べてみると新馬場駅のホームが長いのは、
北側・南側からの利用者に不便が生じず、利便性の向上を狙ってホームが長い現在の駅構造になったと言えるでしょう。
新馬場駅南口です。2つの駅を繋げた際に出来た名残でこのような構造になったのかもしれません。
↓
改札口を入ると・・・
↓
ホーム階へ向かう階段まで屋根がなく、距離があるのが一目で分かります。
2つの駅舎を合体させたケースは稀で、私の知る限りでは新馬場駅ぐらいしかないかと思います。
今後も、「駅舎の謎」について調査を続けてきま~す。