交通広告の手法を徹底解析!【五ノ巻】
2016年4月18日
カテゴリ: 交通広告四十八手
解説は南の富士さん、向正面はスイーツ芝田さんでお届けします。
其の壱
決まり手:あげさげ
解説:人気タレントのパネルに実際の服(パーカー)を着させ、さわり心地・使い心地を試す事ができる、体験型広告。女子学生がキャーキャーと照れながらもジッパーを上げ下げする姿は、琴奨菊ががぶり寄りをする際の上下のゆさぶりを見ているようだ。
其の弐
決まり手:あみこみ
解説:スペシャルオリンピックス日本の告知だが、真っ白い背景に実際のキルトの編み込みが貼られた、ポスターである。見る人の興味を引き、検索に導くという意味では、抜群の効果であろう。シンプルで力強いメッセージは、土佐豊の取り口に通じるとか。
其の参
決まり手:おうえん
解説:渋谷駅ハチ公口に誕生した、区と企業の受験生応援メッセージ広告。未来の担い手に対し、大人全体で応援していくべき、とも読み取れる。土俵上の力士へも、会場全体で応援していくべきだろう。
其の四
決まり手:こくさいか
解説:渋谷のシンボルともいえる商業施設の中づりだが、説明文どころか日本語が見当たらないのは、インバウンド向けの広告だからであろう。相撲ももっと国際化すべきとの声もある昨今、国内だけに目を向けるのは時代錯誤なのかもしれない。
其の五
決まり手:だいたん
解説:一見すると「そうなのか」で終わりそうなメッセージだが、上場するという事は株価にも影響するので、拡散型BtoB広告としては優良の告知方法と言えよう。新たな土俵で勝負する、昇進した力士と同じなのではないか。
其の六
決まり手:ちんれつ
解説:ショーケースを使い、パネルではなく実際の商品を陳列する事で、より消費者へ分かりやすくする工夫が読み取れる。ケース内の酒の量であれば、病室でも酒瓶を離さなかったと言われた柏戸など一瞬で飲み干してしまうだろう。
其の七
決まり手:だきつき
解説:人気キャラクターを柱巻にそのまま使用した、おもわず抱き付いてしまう体験型広告。抱いてもよし、一緒に写真に写るだけもよし。国技館にある、遠藤のお姫様抱っこ顔出しパネルにも劣らない。
其の八
決まり手:めっせーじ
解説:有志がアイドルに向けたメッセージを屋外ビジョンで放映する、これも立派な広告です。本人は見たのか不明だが。会場に行けなくとも、テレビの前で栃煌山を応援する近所のおばあちゃんと同じ感覚か。
其の九
決まり手:もりあがり
解説:クリスマスを目前に、飲料メーカーが電車内を装飾ジャックした例。ストレートに企業名を出さずに、気分を盛り上げてくれている。土俵上でも歌でも盛り上げた増位山を思い出した。
其の拾
決まり手:りある
解説:押しボタンがあれば押したくなるのが人間の心理。それをポスターに取り付けてしまった、リアルメディア中のリアル広告。ハワイ出身の高見山、入門時は「ジェシー、プッシュプッシュ!(押せ、押し出せ!)」と指導されていたとか。